犬の散歩をしていると、この辺でもしばらく前から梅の花が咲いているのが目につく様になった。
昨年、この近所で畑を作っている人から、その畑の隅にある梅の木に成った梅をスーパーの袋に１袋ほどいただいて、せっかくなので見よう見まねで梅干しを漬けてみた。
昨年梅をいただいて初めて作ってみた梅干。塩のみで漬けた。
インターネットの賜物というやつで、ド素人が初めて漬けた梅干はなかなかに上出来で、その辺のスーパーで買ってきた今時の甘ったるい梅干しとは違って、昔ながらの「これこれ！」という味に漬かった。
子供の頃、自宅の庭には梅の木があって、母はよくその梅で梅干を漬けていたのだけれど、その味にも近かった。塩のみで漬けたシンプルなものなのだが、最近はなかなかこの味の梅干が食べられなくて少し寂しい様な気がしていたので、この自家製の梅干は会心のヒット作である。自分だけがそう感じているのかとも思ったが、相方にもすこぶる好評だったので、これはいつか梅も自家製にしたいという願望が湧いてきた。
で最近、今年は暖冬でもうまとまった雪も降らないだろうということで、運転免許の書き換えに行ったついでに大きな苗屋さんに寄って、梅と柿の苗木を買ってきて早速植えた。
梅の苗木
稲積という品種の梅で、実は昨年梅干に目覚めてから知人に聞いた美味しい梅干の銘柄がこれだったのと、自家受粉しやすいので１本でもわりと実を付けやすいということで選んでみた。
柿の方は、実は昨年も他の品種の苗木を受粉樹と合わせて二本植えたのだけど、これまた、昨年知人にいただいた柿がそれは甘くて美味しいかったので、品種を聞いて同じものを買ってきた。
今年植えた柿の苗木
…のつもりが、植えてから外したタグをよく見ると若干違う種類の様だった。富有柿を買ったつもりが、その枝変わりの宗田早生という品種らしい。
まぁ、それも楽しみの１つということで。
ちなみに、昨年は桜の木も植えた。
少しだけ大きくなっている。
昨年植えた桜。分かりにくい写真だが、支柱から上あたりで手のひらを開いた様に枝分かれしている。
桃栗３年柿８年、梅は酸いとて１３年。
ここで暮らしていると、こんな単位のゆっくりとした時間が流れていることを実感できる気がする。
梅は咲いたか桜はまだか…などというのは、こんな生活をしている今となれば、生き急ぐ人間が自らを嘲笑するニヒリズムにも感じてしまう。