ゴミとグリッド

グリッドとの距離感を意識して暮らそうとするとどうしても避けられないものの中にゴミの問題がある。

とにかく、現代社会で普通に生活していると、ゴミをなるべく出さない様にと意識していても日々大量のゴミが出る。

大量のゴミ箱

自分が子供の頃は、田舎ではそれぞれの家にドラム缶に煙突を付けた様な家庭用の焼却炉があって、燃えるゴミは文字通り各家庭で燃やしていたのだけれど、今それをやると「5年以下の懲役若しくは1000万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。」という罰則が適用される。(「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」)

当時はそもそも、少なくとも生鮮食品などは今ほど過剰に包装されていなかった様な気もする。

田舎に住んで畑を作って薪ストーブで暖を取ったりあるいは調理に利用するとして、食物残渣を堆肥にして土に返したり、紙や木質のゴミは焚き付けや燃料として消費が可能であったとしても、過剰な包装の多くはプラスチック系の素材であるので、現状では公共(あるいは営利企業)のゴミ回収システムに依存せざるを得ない。

ということで、引き続き妄想シリーズなのだけれど、前項の太陽光発電の「わがや電力」”12歳からとりかかる〜”という本を書かれたテンダーさんのブログに「Precious Plastic(プレシャス・プラスチック)プロジェクト」ということが紹介されている。

これはプラスチックゴミをリサイクルする方法で、プラスチックゴミを加工して新しい製品を作るための原料に作り直す「マテリアルリサイクル(再生利用)」のための行程が紹介されている。このプラスチックゴミの問題を一気に利点に変える手段として画期的なことに加えて、このプロジェクト自体がオープンソースとして、この方法を実際に使う手順まで具体的に紹介されているというところもまたスゴい。

実は自分も数年前に「プラスチックはもともと石油から出来ているのだから、石油に戻せるのではなかろうか?」ということを(脳内で)考えていたことがあって、そのときに少し調べてみた中で、実際にそんなことをやっている企業があることを知った。

で、今またそれを調べてみたのだけれど、いや、やっぱり実際にある。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20130823/252552/

上の記事は2013年の記事なので少し古いかもしれないけれど、無料会員登録すれば全文読めるので興味がある方はぜひ読んでみていただきたいと思うのだけれど、本文の中に次の様な話が書かれている。

国連大学から取材を受けた際の映像が動画サイトに掲載され、それを見た米国国防総省の提案で、装置を稼働して生成した混合油でそのまま動かせるディーゼル発電機を開発するに至ったという話の流れで、

「プラスチックごみ1キログラムで1リットルの混合油が生成される。1リットルの生成油で3.4キロワット時の発電が可能だが、そのうち1.2キロワット 時の電気が1キログラムのプラスチックごみを油化するのに使われるため、結果、2.2キロワット時の発電能力がある」と伊東氏。

これはスゴい。無尽蔵ともいえるゴミに対してほぼ永久機関かという…

ゴミを処分することによって、エネルギーが得られるのである。

確かに、PPや塩ビは適さないとか、今あるゴミの山からゴミを拾ってきてきれいに洗って乾かしてということを考えると「コスト的に合わない」のかもしれないけれど、ゴミを出す時点で分別収集と同じ様に再生できる形で回収するシステムを作れば実用不可能なレベルとは思わない。

が、まぁそれはいろいろな大人の事情も絡みそうなので置いておくとして、これはもし個人レベルで家庭用の太陽光発電システムを導入するくらいの値段がかかったとしても、可能であれば導入してみたいと思わずにいられない。

その暁にはむしろ近所のゴミステーションに…つまり積極的にグリッドの中にゴミを回収しに行くかもしれない。

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